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「おはよートモキくん。今年一年よろしくね」
教室に入ると、あたしはすぐにモジモジしているメイを引っ張ってトモキくんの席まで挨拶に行った。
「おう、相沢に船尾、よろしくな」
トモキくんはそういうと白い歯を見せて笑った。
まるでミントガムのCMみたいな爽やかな笑顔だ。
あたしは横目でちらりとメイを見た。
メイは真っ赤になって俯いている。
緊張してうまく話せないらしい。
「あのさ、三人でメアド交換しない?」
あたしは言った。
「メアド交換?」
トモキくんは少し訝しげな表情であたしを見た。
「そう。メアド交換、嫌かな?」
「いいよ。でもなんかいきなりだな」
「だってせっかく同じクラスになったんだしねぇ」
あたしはそう言って、トモキくんの持っていた始業式の案内のプリントの端っこに無理矢理自分のアドレスとメイのアドレスを書いた。
「まぁ、気が向いたらメールちょうだい」
あたしが言うとトモキくんは
「おう」
と言って大事そうにそのプリントをしまった。
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