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「そうだ。今日は…貴史がニュージーランドに留学に行く日だった。」
私は大切なことを思い出したんだ。
今日の胸騒ぎは…このことだったに違いない。
そんなことを考えているうちに…亜紀はどんどん遠くへ行ってしまって…しまいには見失ってしまった。
運動神経も抜群で足も速い亜紀に…私はついていける体力を持っていなかった。
歩道には桜の木がたくさん植えてあって…つい最近開花宣言が出されたばかりのこの地域はさくら祭りの準備に追われていた。
「亜紀はどこへ行ったんだろう。」
…私は再び走り始めた。
…しばらく走っていると…交差点で偶然亜紀の友達である浩平に逢った。
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