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妹は何か気味悪さを感じた。
「お姉様が待ってる。行かなくちゃ…」
美しい花を背に、小走りで出て行った。
その時、ちょうど姉が来た。
「何をしていたの?早く荷物を持って!」
「はい、ごめんなさい…私、そこの花屋を見ていましたの。」
うつむきながら言う。
何で、寂れた花屋なんかに行くのよ。
…そう言われると思っていた。
しかし、そう言うどころか、
無言のまま、ふらふらと行ってしまった。
「お姉様!」
まるで声なんか届かない。
薄暗い店内へ入って行った。
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