歪んだ花

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妹は突然、嫌な空気を感じた。 お爺さんの笑顔が、一層楽しそうに見えたから。 「楽しそうですね」 「ん?そりゃ楽しいさ。お茶でも入れよう」 また別の個室へ行った。 紅茶の香りが部屋中に漂う。 「お姉様、遅いわね…」 その時、お爺さんが楽しそうに声をあげて笑った。 「何が可笑しいのですか?」 妹は首をかしげた。 「いやぁ…その花はね‥世界中に一つしかない、私の発明品なんだ。性格の悪い美人を食べて一層、美しくなる‥人食い植物なんだよ。これでまた、悪人が減った…」 「嘘‥!なんて…!」妹はハッとした。 あの部屋へ走った。 ドアを開けると、もう遅かった。 その部屋には、 より一層、赤く輝く美しい花と、床の赤い水玉模様だけが、鮮明に残っていた。 END
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