約束

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 そうして俺は、メルシアの後に従い、とある広い部屋の中へと連れて来られた。  部屋の位置は建物の最奥にあるようで、中に入れば目の前の壁に縦に長い両開きの窓が4つ並んでいる。  カーテンが閉じられているので外の様子は解らないが、空は大分暗くなったのではないだろうか。  天井から吊された照明は部屋全体を照らし出すほどの強い光を放ち、少し忌ま忌ましく思う。  俺も人間界については勉強をしていたので恐らくは“シャンデリア”という照明だろう。  メルシアはそのまま真っすぐ進み、正面に置いてある縦長の椅子に腰掛けた。表情は暗い。  俺も向かい合うように座り、事の詳細を聞く事にした。  それからしばらくはメルシアの話を黙って聞いていた俺だが。  話しながら、怒ったり悲しげな顔をさせたりと表情豊かなメルシアを見ていて、呆れた気分にさせられるようになっていた。  普通なら可愛いなんて思うだろうが、なんというか、メルシアには驚かされてばかりだった。  メルシアはその大人びな風貌に似合わず、大層な我が儘だったのだ。
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