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俺はヨウと相談し、意を決してレイから話を聞こうとした。
しかしレイは、中々話そうとしなかった。その当時の俺はレイの気持ちを知り得なかった。どんな風に辛い思いをしたのか。母を失った事が無かった俺には。
そこで俺は記憶を見る事が出来ると教えた。言いたくないのであれば、記憶を見て知る事が出来ると。
その時のレイの不安な表情。不安な瞳。二度と忘れる事はない。かねてより父から教えてもらってはいたが、この記憶を見る能力は誰にも教えてはいけないのだと改めて思い知らされた。
そしてレイは、自分の口から話した。
大筋の内容は解ったが、なぜメルシアが死に至ったかまでは結局解らなかった。
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