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長崎さんと話している間にもうカフェの前まで来ていた。 おしゃれな雰囲気の店でつい最近できたようだ。 私は長崎さんの後ろについて店に入った。 店員に誘導されて一番奥のテーブル席に座った。 「佐賀さん、紅茶でいい?」 「うん。」 答えると長崎さんは店員に紅茶2つくださいと頼んだ。 「いきなりカフェなんかに連れてきてごめんね。」 店には暖房がかかっていて暖かかったので上着を脱ぎながら言った。 「いいよ。今日ヒマだったし。」 そこに店員が紅茶を持って来た。 長崎さんは紅茶に砂糖を入れ、かき混ぜながら言った。 「休み時間に森川さんが生きてる意味無いって宮崎さんに言ったでしょ?」 私はうなずいた。 「あの言葉は前に私が言われたの。親に」
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