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翌日、教室に入っていくとクラスの子に睨まれた。 昨日屋上にいた森川さんたちの姿はなかった。 きっと、事情を聞かれたりしているのだろう。 今の私は睨まれても怖くない。 私は、間違ったことはしていない。 ヒメを屋上から落としたのは森川さんたち。 何も間違っていない。 「おはよー!!ココロ。昨日はゴメン!!」 「いいよ。 私は言いたい事全部言ったし。 それに、分かってるわよ。 呼び出されたんでしょ? 宮崎さんに。」 長崎さんはココロが見えているから分かっていた。 「うん。一足遅かったんだけどね…。」 「じゃ飛び降りた後ってこと…?」 「…うん。」 唇を噛み締めた。 私が後少し早かったら、止めることができたかもしれないのに…。 「あなたのせいじゃないわ。悪いのは森川さんたちよ。」 自分を責めていた私に言ってくれた。 「…ありがとう。一人だったらずっと自分を責めてたよ。ココロがいてくれて良かった。」
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