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それから時間が経ち、桜が舞う季節になった。
今日から私は2年生だ。
ヒメとココロと同じクラスになれるかな。
「蒼依。おはよう。」
後ろから声がした。
「ココロ。おはよー!!久しぶりだね~。」
「蒼依!!私もいるんだけど!!」
長崎さんの後ろから声がし、ヒョコッと顔を出した。
ヒメだ。
「ヒメ!!治ったの!?」
元気そうな顔で笑っている。
「凄いでしょ?私の回復力には医者も驚いていたわ。このうさぎのおかげもあって。」
自慢げに言い、この前私があげた、うさぎのマスコットを私と長崎さんに見せびらかした。
「心が本当に強くなったんじゃない?私と蒼依のおかげでね。」
長崎さんがヒメにニコッと笑って言った。
「そうかもね。心の支えがあったから私は今ここにいるのかも知れないわ。」
ヒメも長崎さんにニコッと笑いかけた。
ーー私たちは、一人では生きていけないけど、支えてくれる仲間がいれば、きっとどんなことでも乗り越えて行けるーー
私たち3人は心からそう思えるようになった。
今、誰かをいじめている人に自分の間違いを早く気づいてくれることを、私は毎日望んでいる。
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