運命って何?

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「あのぉ…榊サン…?」     痺れを切らしたアタシはちらりと小部屋を覗き込む。 医務室よりは少し天井が低くて、電気も弱々しい蛍光灯が手前と奥に二つだけ。     天井まで届いている棚は奥に向かって何列かになっていて物が窮屈そうにひしめきあっていた。     「榊サァン…」   雰囲気からつい小声になってしまった。   身体を横にしながら蟹みたいに歩いていたら急に奥から突拍子もない声のでかさで榊サンが叫んだ。
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