レポート2

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リクトはコアなファンも少ない、崖っ淵作家であるから、収入はジャンガリアンハムスターの涙ていどである。 しかし、なんとしてでもリクトは作家と名乗りたいのだ。 「本業が稼げる仕事だと誰が決めた?」 「探偵のほうが格好良いのに」 りるは唇を尖らせて文句を言った。 「とにかく、作家で通すぞ」 リクトは更に念を押して会話を打ち切った。 「部屋は二階だな。荷物を置きに行こう」 あらゆる意味で冗談じみた階段を上り、言われた通り進むと幾つか扉が並んでいた。 全ての扉に金属製のプレートがかけらており、部屋番号が割り振られていた。 203号室の鍵穴に鍵をさしこんで開鍵する。 「一つ聞いて良いか?」 リクトは重大な事に気づいた。 「なあに?」 「部屋は別々だよな?」 「そんなわけないでしょ」 りるの自信に溢れた言葉を聞いて、リクトは少し考えてみた。 しかし、何故そんなわけないのか分からない。 「何故だ?」 りるはニッコリと微笑む。 「だって兄さんなんだから、わざわざ部屋を二つ用意してもらわなくても良いじゃない」 リクトは、また少し考えてみた。 確かにりるは自分をにいさんと呼ぶ。はたから見れば兄妹だと思うだろう。 「頼むから、部屋をもう一つ用意してもら
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