序章

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「これにて今回の晩餐会を終わります。」 ザワザワザワザワ… 真っ暗な部屋に徐々に明かりがついていく。 「やはり優勝は彼だったな。 今夜は良い酒が飲めるわい。」 「明神さん、1人勝ちではないですよ。」 「フン、小僧め。 少しくらいはワシのような老人を労る気持ちが欲しいのう。」 「あら、明神さんも沢村さんも負けた私のようなレディーを労る事はないのかしら?」 「面白い事をおっしゃる。 主催者の貴女がお勝ちになられたら面白くないでしょう?」 「世界に名を連ねる大富豪の中でもさらに有名な方のご令嬢なんじゃからな。」 「それはそうと、そろそろゲームの内容を変えたいと思いますの。殺人ゲームだと強い人間が勝ち、さらにほとんどの場合は予想通りになるでしょう? やはり賭けは先が読めないから楽しいものでなくて?」
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