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「ねぇ、美咲ちゃん。」
すずの言葉に、美咲はムスッと答える。
「なんですか……[★]」
「さっきは、ごめんね。」
「え?」
すずの一言に、美咲は驚きを隠せない。
「私、美咲ちゃんの素性を知らないのに、無理矢理釣りさせちゃって……本当にごめんね!」
美咲も、ここまで謝られると、さすがに気まずくなってしまう。
「そこまで、謝らなくても……」
その時、美咲の鼻にくすぐったい感覚が、襲って来た。
「は、は、は、はっくしゅん!!」
美咲は、少しばかり大きなくしゃみをしてしまった。
「ふにゃっ!?美咲ちゃん、大丈夫?」
突然のくしゃみに、すずはかなり驚いたが、すぐに美咲のことを心配した。
「大丈夫です…ひっくしゅん!」
また、美咲はくしゃみをした。
美咲の体が、震えていたことに、気付いたすずは、急いで自分の服(もちろん、上だけ)を脱いで、美咲に掛けてあげた。
「…ありがとうございます///」
美咲は、少し照れてしまった。
「ううん。いいの。私は大丈夫だから。」
そういいながら、すずは笑顔のまま、美咲の頭を、手ぬぐい(どこにしまっておいたのやら…)で、拭きはじめた。
「あのぅ、すずさん…」
「何?」
「さっきは、ごめんなさい。」
「ううん。こっちこそ、ごめんね。」
この後、少し沈黙があった…
「ねぇ、美咲ちゃん?」
「なんですか?」
「ひとつ頼みたいことがあるんだけど、いい?」
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