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一方、その頃…
「もうこんな島出ってやる!」
美咲は、小舟を海に出そうとしていた。
「やめときなさい。」
「!?」
美咲が振り返ると、小さな巫女さんが、ほぼ無表情とも言える顔で立っていた。
「あなたは、…あやねさんのお姉さんの…まちさん!」
「ご名答。よく出来ました。」
まちの態度に、美咲はムカッとした。
「一体なんですか?」
「あなたを止める。」
「なんでですか?赤の他人の私を?」
「他人じゃないもの。」
「?」
「行人様の妹なら、私の妹みたいなもの…」
「年上の兄弟なんて、もう嫌なんです!」
「………あなた、本気で言ってるの?」
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