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バチバチバチバチィ
「ぐあぁああ!」
水鏡が雷神を取り外そうとした瞬間、強烈な光と共に電撃が放たれた。
「くっ、雷神を取り外そうとすると防衛機能が働く仕組になっていたのか。」
激痛に顔を歪める水鏡。
それを見た柳はすぐさま水鏡に駆け寄った。
「水鏡先輩大丈夫ですか?すぐ治療しますね!」
負傷した水鏡の右手に自らの両手をかざす柳。
柔らかな光が水鏡の右手を包み込み、傷は跡形もなく消えた。
「これは?治療の力?」
火影の消滅と共に失われたと思っていた柳の治療の力に驚く水鏡。
無論それは他の面々も同じだった。
「実は私の治癒の力は無くならなかったんです。この力は確かに火影と関わりはありましたけど、火影人軍固有の力ではありませんでしたから。ね、烈火?」
その一言に皆が烈火の顔を見た。
「わりぃ皆、俺は知ってたんだ。そしてこのことを秘密にしようって言ったのも俺なんだ。」
「なんで秘密にしてたんだい?」
烈火に問いかける風子。
「やっぱこの力は特別なもんだからよ。血生臭え戦いはもうねえし治癒の力を使うことはほとんどない。この力の存在が知れたらまた森みてえな奴が狙ってくるかもしれねえ。だから火影の消滅で治癒の力も消えたことにしようって2人で相談して決めたんだ。」
烈火の話を聞いて言葉を発する者はいなかったが、皆納得したようだった。
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