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「じっ…!?…いや、二階堂君?それはちょっと無理…」
「できますよー警察でしょう。なんとかしてください。」
「いやなんとかって…そういう問題じゃ…て、おいっ二階堂君?」
二階堂は東野警部の背をぐいぐい押して、部屋の中から追い出してしまった。
「では、宜しくお願いしますね。」
パタンとドアを閉めて、振り返った二階堂は、先程の笑顔が信じられないくらい、深刻な顔に変わっていた。
「二階堂君…?私は東野警部と一緒に行かなくていいのか?」
「ええ、これは俺の推測ですが…」
?
二階堂は犯人がわからないから東野警部に事情聴取を頼んだんじゃないのか?
「犯人は多分…俺達の知っている人物です。」
「!!??それは…」
私は目を見開かせた。
じゃあ東野警部は……?
「東野さんは今からの調べものになんらか邪魔になると思われたので少し出ていってもらうことにしました。」
おおぅ…悪魔の子。
「とりあえず、千早さんの部屋に行きましょう。」
そこに何かあるのだろうか。
鑑識課が調べても何も残ってはいなかったのに。
私がそんなことを口にすると、二階堂は私の顔を指さした。
「それです。
どうして部屋は何も怪しいところの無いくらいキレイだったのでしょうか。」
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