事件簿7⃣…誕生会連続襲撃事件

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「そこでおかしなところが2つ。」 二階堂は二本の指を立てて私に突き出してきた。 「1つはどうして犯人は態々タンスの中から灰皿を取り出したのか。」 うん、これは私も疑問に思う。 「そして二つ目、 どうして、犯人はそこに灰皿があることを、…知っていたのか。」 「!!」 知っていたのか…? そうだ… 千早さんは誰にも部屋に入れたことないって言ってた…… 初めて入る部屋のことを犯人が知ってるわけない…!! 「執事の渡瀬さんは、千早さんは部屋に誰も入れたことはないと言っていました。しかし、こうは考えられないでしょうか。」 二階堂の足は止まることなく進んでいた。 まるで何処かを目指しているようだった。 「それは……どう…?」 「例えば、千早さんは、部屋に入れたことはないけれど、そこが千早さんの部屋でなく、もともと別の人の部屋だったら。」 「え…?」 少し意味がわからなかった。 もともと千早さんの部屋じゃない? 「まぁ、…俺の推測…だと思ってましたが、どうやら正しいようです。」 二階堂は突然その場に止まった。 目の前には、1つの小さな扉があった。 取っ手を掴み、鍵がかかってないことを確かめて ゆっくり扉を開けた。 「これは……?」 そこは、パステルカラーで統一された、可愛らしい女の子の部屋があった。 くまの人形が大中小と並び、子供サイズの小さなベットに仲良く乗っている。 「ここが、……昔の千早さんの部屋だったんですよ。」 「千早さんの……… …では、今の部屋は…?」
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