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「まず黒羽さんの殺人事件、この犯人は……」
二階堂は窓の方を指差した。
確かそっちには病院があったハズだ。
「…校倉千早さんです。」
「!?」
部屋の全員が驚くばかりだった。
襲われた千早さんが殺人犯?一体どうして…?
「もし、彼女がちゃんと目を覚ましてくれれば…すぐはいてくれるでしょう。
俺は初め、確かに同一犯だと思い込んでいました。
でもあることのおかげで、それが間違いだということがわかったんです。
……第2の事件、千早さんの襲撃事件の犯人のおかげで。」
「!?それってどういう…?」
私は意味がわからなくなりかけていた。
二階堂に、分かりやすい説明を期待した。
「第2の事件の犯人は、俺と同じように、最初の殺人犯を見つけようとしていたんです。
そして犯人を名乗った手紙を作り、容疑者の反応を伺った……。」
私は手紙の内容を思い出していた。
確か…次のターゲットは千早さんだ…とか書かれていたはずだ。
「第2の犯人がターゲットを千早さんにした理由は、彼女が犯人ではないかと感じたから。
第2の犯人は自分が得意とする方法で彼女が犯人だと確信した。
つまり、…仮定を立てて実証するという方法で。」
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