第六和:罪の意識と本当の気持ち

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「それで、話しって言うのは?」  塚紗の部屋に着た二人は、側に腰掛けた。 塚紗は庭を見ながら横で自分と同じように座り足下を見つめる柚禾に問う。 「……あの……あの時、何故あんな事を僕に言ったんですか?」  あの時? 塚紗は横目で柚禾を見つめると、柚禾が木戸邸に逃げ込んできた時の事だと説明し、塚紗は納得したように声を上げた。 「見当違いだったら悪いかと思ったんだが……昔のオレと同じような目をしてたもんだからさ、つい」 「同じ、ような……?」  柚禾は目を見開き、足下から横にいる塚紗へと視線を変える。 「話してみな、自分が思ってる事」  塚紗の言葉に押し黙る柚禾。そんな柚禾に塚紗は優しく微笑んだ。 「……笑われるかもしれませんが、僕の家系は、代々霊媒師を営んでいるんです」  語りだした柚禾の言葉に、塚紗は黙って耳を傾ける。 「でも、僕は長男なのに力が弱くて……。僕の価値って何なんでしょうか。僕に、生きてる価値あるんでしょうか」  価値、か……。塚紗は小さく呟くと空を見つめた。 「人間の価値なんて、すっごい曖昧なもので、生きることにおいて一つの支えでしかないんだぜ?」 「支え……?」 .
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