27人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「また明日ね?」
樹は微笑んだままそう言った
「はいっ!また…明日!」
瑠璃のこの言葉を聞き
会釈をして部室から出ていった
少しの沈黙
「おまっ…
今日どうしたんだよ!!?
先輩に挨拶するなんて…
珍しいじゃん!!」
遥が本気で驚いたのか
目を丸くして尋ねる
「うっせ!」
顔を真っ赤にし遥の背中を叩く
「「照れんなよ~」」
遥と優輝、
2人同時に声を揃えて言う
優輝は瑠璃に無視された事を
すっかり忘れたようだ
「う…るせ……っ!」
瑠璃は部室にある
ピアノの陰に逃げる
遥の言う通り
瑠璃が樹に声をかける事は珍しい
普段は樹の姿を見ただけで満足し
特に行動は起こさない
「今日は…っ
なんとなく頑張ったんスよ!」
遠くから2人に向かって叫ぶ
「毎日やればいいじゃんか~」
遥が呆れたように言う
「だって…
あの可愛さ見たッスか!!?
あれはもう…
犯罪ッスよ!!犯罪!!
あの微笑み…
鼻血モノッスよ…Vv」
瑠璃は
変態だ←
樹が絡むと更に変態化する
本人の前では隠しているが…
「あ~ぁ…
今日も部活終わったッスねぇ…」
「明日も部活あるから
いいじゃねぇかよ」
瑠璃の呟きは
バッサリと優輝に切り捨てられる
「まぁ…あるんスけど…」
「なんだよ」
歯切れの悪い瑠璃に
優輝が半ギレになっている
「もっと長ーい時間…
先輩と共存したいな~的な?」
「………」
呆れた顔で瑠璃を見る2人
「共存て…」
遥が笑う
つられて優輝、瑠璃も笑う
この後バスが来るまでの間
他愛もない話をした
最初のコメントを投稿しよう!