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今日は、夏休み前日。
つまり終業式ってわけだ。
その日のおれは、若干浮かれながら通学路を歩いていた。
早く今日という日が終わってほしい、と思いながら。
なぜなら、明日からは学校など行く必要のない、早起きの必要もない、ぐーたらな日々がおれを待っているのだ。
しかし明日から始まる日々をそれなりにエンジョイするためには、まずしなければならないことがあった。
机の上に積まれ、おれの生活を圧迫するであろう不安要素――いわゆる宿題を、何とかしなければならなかったのである。
これを片付けないと、遊んでいても後ろめたさが残るのを、おれは知っているからな。
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