392人が本棚に入れています
本棚に追加
「貴女が追われていた理由を聞こうとは思いません。ただ私の話を聞いてくれれば…」
「…貴女の話…?」
「昔…此処、京都にいた…、人斬り抜刀斎…」
「抜刀斎…。」
「彼はたくさん人を斬りました。吉良さん、それはなぜだと思いますか?」
「…自分の力を誇示するため…?」
「抜刀斎はそんな人ではなかった。ただこの世に困っているひとがいたら助けたかった。」
「なんでだいたい今抜刀斎の話なのよ…」
「吉良様…、今抜刀斎は流浪人となり不殺をしております。恐らく都姫様は抜刀斎の元へ行ってみるべきだとおっしゃっているかと」
「…だからなんでよ…」
「彼の生きざまを見てほしいの。今の私は抜刀斎に会いに行くことができないから…。」
「あたしや蓮が救われて、右辺衛を倒せるのだとしたら…
行くよ…。」
最初のコメントを投稿しよう!