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朝日が窓から入り込んで室内を優しく照らし出していた。
私はふかふかのベッドに仰向けに寝かされていた。
そのまま腰を曲げて上半身を起こしてみた。初めて身体を動かした感動が全身を包む。
ベッドから降りようと身体を横に向けた。
すると今まで布団に隠れていて見えなかった物があらわになった。
『…兎…?』
いつの間にか、私の傍らには兎が眠っていたのだ。
いや、最初から私の横で一緒に寝ていたのかもしれない。
兎はすやすやと、幸せそうに寝息をたてていた。
そっと、その小さな身体を撫でてみた。
兎の体温と、朝の日差しで暖まった体毛が、優しく手に馴染んだ。
それは、私が寝ていたベッドよりも、ふかふかとして柔らかかった。
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