909人が本棚に入れています
本棚に追加
私たちは今学校に向かって歩いているわけだが……
ちょっと出るのが早すぎた気がする
まぁそれは気にしないことにして……
さっきから隣がうるさい
「ねぇ花音、私変な寝言言ってなかったよね??」
言ってなかったと言っても聞いてくる
……本当のことを言うか
「言ってたよ」
「え!?
本当に!?」
言ってなかったと言えば疑うし、言ってたと言えば驚く
どっちなんだよ
「プリン、プリンってな」
「…………え??
あぁ!!」
栞は一瞬何それみたいな目で見てきた
……となると聞きたいのは“あっち”か
「それ以外なら何も言ってなかったよ」
私は栞の頭を静かになでてあげた
そんなことをしているうちに学校に着いた
流石に早く来すぎた所為か教室には百合しかいなかった
「花音さんに栞さん
今日はお早いですね」
「おはよう、百合いつもこんなに早いのか??」
百合はさも当たり前というように頷いた
こんなに早くに来て暇じゃないのか……
「丁度いいですね
花音さんとゆっくりお話する機会が欲しかったんです」
百合が私の手を引いて教室を出ようとする
「ここじゃダメなのか??」
百合は少し悩んでから頷いた
「屋上で二人だけでお話がしたいです」
私は『そうか』と頷いてから屋上に向かった
最初のコメントを投稿しよう!