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雫……??
誰だ??他のクラスか??
と私が考えていると百合はもう一度同じことを言った
「私は……鼎雫さんが好きです」
そういえば鼎の名前って雫だったっけ……
「……って、え!?
あ、あぁ友達としてか」
雫って名字の男子かと思った……
好きってのも恋愛的なものと……
と考えていると百合は首を横に振る
「いえ、花音さんが栞さんに抱いているそれと同じものです」
「……気付いてたのか
私が栞に抱いてる感情のこと」
私が尋ねると百合は微笑んで『ええ』と頷いた
まさか気付かれてるとは思ってなかった
「でもその話は私に関係ないよな??」
「何を言ってるんですか??
関係大ありですよ」
百合が鼎を好きだってことがどう関係していると言うんだ……
「鼎はお前のこと好きで相思相愛、これだけのことだろ??」
私がそう言うと百合は口をポカンとあけたまま止まってしまった
……知らなかったのか??
「花音さんは本当に何を言ってるんですか??
雫さんが好きなのは花音さんですよ??
それもずっと前から……」
…………は??
いや待て、鼎は梓の恋のライバルで梓は百合が好きなんだろ??
梓の勘違いだったってことでいいのか??
「鼎姉妹は花音さんのことが好きです
私ではありません」
……一番考えたくなかった可能性だ
梓が私を……??
それと一つ気になることもあった……
「鼎はずっと前から私が好きって……
いつからだよ??」
「……………
そうですね
本当の本題の前に昔話をしましょう
私が雫さんから聞いた通りにお話します
あれは入学してすぐのことだった…………」
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