第1章:相原花音

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「花音ちゃん、ごめん……」 私は成瀬栞を無視して校門をくぐる 不愉快だ…… 笹ちゃん以外に呼び捨てにされるなんて…… 笹ちゃんは許してくれるかな? 私が笹ちゃん以外に呼び捨てにされて…… 多分許してくれるだろうな っていうか怒りもしないだろう 笹ちゃんにとっては私はただの親友なんだから 私みたいな特殊な感情は抱いてないだろうし 抱くはずもないんだ…… 女同士…… それはしばらく会ってないとかそんな単純なことじゃなくて それ以前の問題 よく思う、なんで笹ちゃんのこと愛してしまったの? なんで今も変わらず愛しているの? 卒園式以来会ってないのに…… そして……… なんで私も笹ちゃんも女なの?
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