第十章 文化祭に潜む『魔』の者

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ニコラはバカみたいに大笑いした。 「賢者の石って名前くらい聞いたことあるだろ?」 ニコラはニヤニヤ笑っていた。 「賢者の……石? 確か非金属を金属にかえたり、不治の病を治す力をもつと言われる物質………まさか!」 アルはニコラの言葉を照らし合わせて、一つの答えに辿り着いた。 「ご明察 このオレ、ニコラ・フラメルは賢者の石の精製に成功した錬金術師なのさ!」 ニコラは立ち上がり、両手を広げ、誇らしげに言った。 「じゃあその石が………」 「賢者の石の完成品さ」 だから、いろいろな武器を造り出せたのか、とアルは口に出すことができないまま、気を失った。 「あら?寝ちまったか」 討魔と影宮はニコラの意識がアルに向いている隙に攻撃した。
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