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だが炎剣一閃はニコラに当たらず、かわされた。
「くそ、もう一……ぐあっ!」
討魔は再び炎剣一閃を打とうとしたが、突然胸を押さえて苦しみ出した。
「はっ!ざまぁねぇな敵対者
悪魔の力なんざ使うから
てめえの心が闇に呑まれ始めてんじゃねぇか!」
ニコラは荒々しく討魔の所に歩み寄り、賢者の石で剣を造った。
ニコラは剣を高く振り上げ、討魔を殺そうとしたが、剣は何かによって弾かれた。
攻撃のあった方を見ると、影宮が息を切らしながら神凪を持って構えていた。
「殺るなら……私から先に殺りなさいよ」
その言葉に、ニコラは笑った。
「いいねぇ、そういうの嫌いじゃねぇ
望み通り殺してやるよ」
ニコラは弾かれた剣を拾い、ゆっくりと近付いていく。
時計が時を刻むように
その足が時計の秒針のように思えた。
死へのカウントダウンが近付いてくる。
「影宮!早く逃げろ!」
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