第二章 過去の清算

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ミシェル「隠している事?」 ミシェルは訳が分からなかった、普段から詩鳴に接しているため秘密が有るとは思えなかったからである。 詩鳴「入りなさい籐太!」 ミシェル「籐太ですって!?」 ユアン「・・・・・」 詩鳴に呼ばれて籐太が入室した、すっかり大きくなり青年となった藤太はミシェルとユアンを驚かせたのである。 ミシェル「詩鳴様、これは一体?」 詩鳴「実は籐太が死んだというのは真っ赤な嘘です、本当は北遼で生きていたのです。 藤太とは北遼に向かう途中で出会いました、そして鳳英からの脱出の経緯を聞いたのです。 話を聞いて私は籐太を北遼に連れて行く事を決めました、それは戦争の道具として使われる事より普通の子供として伸び伸びと生きて欲しかったからです!」 するとミシェルは微笑んだ、幼い籐太が死んだと聞いて心を痛めていたからである。 ミシェル「良かった・・・」 詩鳴「ミシェル?」 ミシェル「私は籐太の父母がお兄様に殺されたと聞いて衝撃を受けました。 しかも幼い子供に戦争の道具を作らせるなど信じられない事でした。 戦争で籐太が死んだ事を聞いて私は愕然としました、小さな命が野望の為に散った事が許せなかったのです!」
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