美しい人

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立ち止まっている 秋に近づく。 後ろから、 華奢な腰元に スルリと 手をまわす。 お腹の前で組んだ手で 俺の体に グッと引き寄せた。 「秋…」 そう呟いて、 秋の襟足に顔を埋める。 深緑の生地が 秋のうなじを 一層白く 際立たせている。 「嫉妬した…。」 「それは、あたしのセリフ。」 その口調から、 どうやら秋は 怒っていないらしい…。 それを確認すると、 手始めに 俺は、 秋の首筋へ チュッとキスをした。 「…ンッ」 秋の口から、 甘い吐息が漏れる。 その声にならない声に、 俺の理性が 少しずつ くすぐられていく。 俺は 腰に添えていた手を 離して、 背中のファスナーを 少しずつ 緩めた。 すると 露になった その背中は、 女性らしく 適度に引き締まっている。 たまらず舌を這わせる。 同時に、 空いている片手で 柔らかな 秋の膨らみを 服の上から 焦らすように弄んだ。 「はぁ…ハァッ…」 秋の吐息は すでに 荒い。 それに比例するかのように、 速くなる 心臓の鼓動。 ,
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