出会い

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「そろそろ山を降りようか?」 僕は彼女に言った。 「そうだね……」 彼女が少し、悲しそうな表情をしたのは気のせいか……? 「どっちに行くの?」 夕陽を受けてオレンジ色に染まる彼女に訊いた。 「あっち」 彼女が指差したのは、僕が降りるのとは逆の方角だった。 「そうか。送って行くよ」 僕がそう言うと、彼女は微笑んで言った。 「ありがとう。でも、一人で大丈夫」
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