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「どういうことですか?」
「リィナ。…私が街を出て2日が過ぎているわ…意味は分かるわね?」
「(!)川の濁り…飲み水が!」
「リベルテもですが、街の人たちも心配ですね」
「そうよ、アル。それもなんとかしたい理由で聖霊界に行くのよ。テレサや私達が自分の生活を犠牲にしてまで、救おうとしていたのだから…」
カイルが勢いよく立ち上がる。
「急ぐか。どう別れるエレさん?」
「呼び捨てでいいわ、カイル。とりあえず、ビックは私の自宅の方へ。そして…リィナ。あなたは一番私の背格好に近いわね。私と服を交換してビックについていって頂戴」
「エレさんに化ければいいんですね」
「ええ。きっとどちらにも追手がくると思うわ。奴らは私が狙いだから、どちらにいるのか分からなければ、きっと追手…戦力を半分にすると思うわ。半分なら、きっと逃げられないこともないと思う。倒すことなんて期待していないわ。とりあえず、なんとしても生きのびて聖霊界で会いましょう。異論は?」
一同、特に返事をせずエレを見つめる。
「それじゃあ準備をしましょう。アル、カイル、動ける?」
「はい。だいぶ落ち着きました」
「俺も大丈夫よーん」
「じゃ、それぞれ動いて」
一同、動きだし、寝室から出ていく。
すると、ビックが寝室の入り口でエレを止める。
そして、寝室のドアを閉め、寝室に二人きりになる。
「ビック…」
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