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「くっそ!離せえ!」
リベルテが目隠しをされたまま、どこかへ連れて行かれる。そして、座らせられる。
「目隠しをとってやれ」
男が目隠しをとる。リベルテが目をあける。
「ここは…」
そこは、豪華なホテルの一室だった。
りベルテが思わずきょろきょろとあたりを見渡していると、後ろから鎖で縛られる。
「いたた!何すんだよ!」
「ジョージ」
クオレが部屋に入ってくる。
リベルテを椅子に縛り付け、ジョージが顔を上げる。
「クオレ。どうした」
「ボルメタが来たわ」
部屋に男“ボルメタ”が入ってくる。
「よう。こいつか、今回の商品は」
「久しぶりだな、ボルメタ。そうだ、このガキだ」
「へえ」
ボルメタがリベルテの顎を掴む。
リベルテ、強くボルメタを睨む。
「……」
「いい顔をしている。確かに不死身の少年のようだな。あと天使と噂のもう一人の女は」
「テレサとエレのことね。情けない話が、捕まえられなくてね」
「ほお。お前らがめずらしい。どうした?女ごときを捕えられないとは、海賊の名が泣くぞ」
「よせ、海賊は昔の話だ。あの女は不死身な上に、賢いからな。これまでの獲物とは一味違うようだ。あとは、その女達の裏に正体不明の連中が味方について、少々ややこしいことになっている」
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