暗闇の中の幸せ、そして…

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いつも俺は、窓の外を見てる 誰も俺を、外には、出してくれないから だから、窓の外に映る景色が全て それ以上先には、何も無いと思っていた……… 「リィート、ご飯よ、窓の外ばかり見てないで早く来なさい」 リィート「……………はい、御母様」 優しい母、堅実な父、厳しい長男のリズ、適当な次男のグリフィス、そして俺がいる 絵に書いた様な、幸せの家族だ ただ、俺を家から、出してくれない以外は……… しかし気にしない テーブルに並ぶ豪華な料理 幼いなりに、自分の家が裕福だと感じさせられる しかし、次男のグリフィスがいない 父「おい、グリフィスは、どうした?」 母「外に遊びに行ったまま、帰って来ません」 父「全く、何やってんだ」 そこにグリフィスが帰って来た 父は、少し不機嫌な感じで 父「どこに、行っていた」 グリフィス「すみません、御父様、先祖の墓場にお参りに行っていて遅れました。」 父は、顔を穏やかにして 父「そうか、ならいいんだ、さあ、料理を頂こう」 グリフィスが俺の隣に座った 俺は、小声で リィート「どうせ嘘でしょ、また、例の散歩?」 グリフィス「まあな」 そういって小さく笑う 飯を済ませて自分の部屋に戻った 少し、グリフィスがうらやましい そんな事を考えていて、ふと下を見ると、グリフィスがまた出て行こうしていた。 何を思ったのか、俺は、門に走った。 リィート「グリフィス御兄様、俺も連れてって来れ」 グリフィス「………早く乗れ」 初めて外にでた 少し怖かった、だがそれ以上に好奇心が大きかった。 見た事ない、樹々や花々 すごく大きな水溜り そこに、変わった形の石があった。 兄曰くそれは、石ではなく、貝と言う物らしい 持って帰る事にした。 十分に堪能して、家に帰った。 しかし、そこには、すごく形相の父が待ち構えていた…………
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