第47話 抱えし三日の苦悩

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 ギルバートの表情が急に和らいだ。それを合図に張り詰めていた緊張が、プツンと切れてしまった。  なんだか力が抜けるんですけど。 「まぁ、それは言うな。それに堅い話でもないしな」  言うからには消去関連の話ではないのだろう。ギルバートは僕の肩に手を置くと、 「シャルロッテからの伝言だ。『心配しないでください。私がついてますから』だとよ。俺を毛嫌いするくせに」  少佐、痛いんですけど。肩に手がめり込んでるんですけど。この冷気は殺気じゃね? 「おっと、つい殺意が」  こ、このオッサン……。ひりひりする肩をさすりながら僕はギルバートを睨みつける。  ふむ、どうやら本気で悔しがっているらしい。別に悪気はないが、ロリコンもここまでくれば素晴らしいものである。なりたくもないけど。 「最近は勉強していてな、なかなか飲み込みが早い。惜しいが秀才だよ」  優しい目で、ギルバートは誇らしげに語り出す。いや、ロリコンなんかじゃない。どちらかというと親が似合っているよ。うん、まったく。 「で、あのう……」  おずおずと口を開く僕に、ギルバートは言った。 「天地レイか?」
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