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「もしかすると、逢引かもな」
恭介がさりげなく、大変なことを言う
「まさか、真人に限ってそんなことするかな??」
「いや、よく考えてみろ」
「以前から、よく真人と能美は仲良かっただろ」
「世の中何がきっかけで、何が起きるかわからん、だからもしかしたら
そういうことがおきても、おかしくはないんじゃないか??」
確かに、クドと真人は結構気が合っていた
真人×クド…
でこぼこコンビ…
いいかもしれない…
って僕はなんで西園さんみたいなことを考えてるんだ!!
「なぁ理樹、逢引きってなんだ」
鈴がよくわからないといった表情でたずねてくる
「え~っと逢引きって言うのは」
どういえばいいのだろう?? 正直どういったらいいのかよくわからない
「ようは、隠れてデートに行くみたいなもんだ」
困っていると、恭介が助け舟を出してくれた
「なにー!! クドと真人はそういう関係だったのか!!」
「そうだったのかーーー!!」
鈴と謙吾が同時に驚く
「いや、まだそうとは決まったわけではないよ」
確かに真人とクドは気があってたみたいだけど、そういう風に考えるのはまだ早すぎると思う
「なら、確かめに行くか??」
恭介が急に提案する
「でも、どうやって確かめるの恭介??」
「な~に簡単だ、真人たちを尾行すれば真人と能美の関係もはっきりするだろう」
確かに、真人たちを今日尾行して、デートだったら真人とクドはそういう…恋人の関係だろう
でも、もしただの買い物だったりしたらクドと真人は友達…
「って、さすがにそれはよくないよ!!」
「そうだな、さすがに尾行してあいつらの関係に足を踏み入れるのは確かにいい気持ちではないな」
謙吾が僕に同調してくれる
「おいおい、本当にいいのかい…」
「このままだと、真人は俺たちからどんどんはなれて行っちまうぜ…」
「なに、それはどういうことだ??」
「真人は、俺たちに秘密で能美と会いに行く、別に会いに行くのが悪いってわけじゃない。
けど俺たちに秘密を作ったまんまだと、真人も俺たちと顔を合わせずらくなってそのままどんどん―」
「もう、やめてくれ恭介…」
謙吾がめちゃくちゃ苦しそうにしてうなだれている
「これ以上、真人が離れていくなんていわないでくれ、ホントに真人がいなくなりそうで苦しくなる」
あいかわらず恭介の言葉は、なぜか納得させられてしまう不思議な力がある
ていうか真人はそのくらいで僕たちから離れていくなんて思わないけど…
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