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あ、でも怖い演技をして翔に抱きつけばいいんだよね!
それなら怖くないからお化け屋敷とかにも積極的に行けて、翔に抱きつけて、さらに翔も抱き返してくれて、腰が抜けちゃったとか言えばおぶってもらえて……。
綾ちゃんの家で開かれた“えっちのえっちによるえっちのための講座”を一週間ほど受けていた私は、逆転の発想で自分のダメなところを克服することに成功した。
やっぱり綾ちゃんの授業はスゴいなぁ~。最初はなんだかついていけなくて困っちゃったけど、毎日綾ちゃんも付き合ってくれたからね。授業料無料だし。
「舞っちー」
「え、なに?」
あちゃ、今度は私が自分の世界に入っちゃったみたい。綾ちゃんが困ったようにツンツン私のほっぺを突っつきながら、名前を呼んでいることにも、気がつかなかったよ。
綾ちゃんに少なからず迷惑をかけてしまったことに、謝罪の意を込めてチョコレートをあげようとしたら、綾ちゃんはいきなり私の腕を掴んで走り出した。
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