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・・・学校の楽しみが1つ消えた…
鞄に入っていたのは、お弁当ではなく、一枚の紙切れ。
「やばい、今月厳しいんだよな…。」
右手でポケットの中の財布の薄さに嘆き、左手で持った敬愛すべき祖父からの手紙を見ていた。
「はぁ~」
和馬は深いため息をつき密告者であろう瑞希を見る。本人は美味しそうに自分のお弁当を食べていた。
「くそぅ…」
「よっ!和馬元気ねぇな?どうした!?」
「なんだ、慶太か…うるさい、俺は来るべき空腹の波に備えてるんだ」
と、ふと慶太と言う人物の手に持ったものを見る。慶太の方も自然に気付いたようで
「なんだせっかくお前のために買ってきてやった…」
「やっぱり持つべきものは友だな」
「早っ!まだ言い終わって無いうちから食ってるし!」
和馬は疾風の如く、慶太が持ってきた食料を彼の了解も無く胃袋に納めていった
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