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俺は慌てて車椅子の縁を掴んだ。 「ほら、やーくんも見なさいこのタンポポを。 こんなアスファルトで固められた住宅街で一人懸命に戦うその姿を」 「ふ~~ん」 「『ふ~~ん』じゃないでしょ。 はぁ……やーくんにはもうちょっとハキハキしてほしいよ」 その後、 どうやら俺がまた適当相づちを打ったせいで、美咲にあーだこーだと言われてしまった。 美咲は、今にも枯れてしまいそうなタンポポに「君も頑張れよーー私もきっと勝ってくるからーー!」 と大きく手を振って別れを告げていた。
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