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「そ、そんなことはないです。」
「まぁ、いいわ。はいこれ。」
看護婦さんはニヤニヤしながら、折り畳まれたメモ用紙を私に渡してきた。そこには、電話番号と、寺門診察所とかかれていた、どうやらここのメモ用紙のようだ。
「彼、あなたが起きたら、渡すように言われたわ、あなたの側にいたいのに、仕事があるからどうしても行かなきゃいけない、だって」
これまでとはうって変わり、急に真剣な表情をする看護婦さん、ネームプレートには長門とかかれていた。
「そっか、ありがとう、長門さん」
「……彼は最近珍しいいい若者よ~~誰かに取られないように、キッチリとキープしておきなさいね♪♪」
ぶっ、と不意に口から空気が抜けた。まったくこの人のマイペースぷりに付き合わされる男の人も大変そうだな、と思った。
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