141人が本棚に入れています
本棚に追加
優斗がリビングへ来てみると、とても楽しそうな結衣と必死に猫パンチを繰り返すシルがいる。
「…何やってんだお前ら」
優斗はもう呆れ気味に言う。
「あっ、優斗風呂から上がったんだ。…そうだ、猫ちゃんあたしと一緒に風呂入ろうか」
結衣はひらめいたように提案する。
「…え?…ま、まさかご冗談が過ぎてると思うんですけど…」
シルは顔を真っ青にしながら、そして恐怖のあまり丁寧語になっている。
「な~に言ってんのよ、さぁ!お風呂へレッツゴー!」
結衣は左腕にシルを抱え、右腕を上に上げながら風呂場へと向かう。
「嫌だー!助けてよ優斗!僕を殺す気かー!」
「…ご愁傷様」
「薄情者ぉぉぉ!」
シルは必死に助けを求めるが、優斗に笑顔で手を振られ、シルにとって地獄…もとい風呂へ連れていかれる。
二人が風呂へ入って数秒、所々シルの悲鳴らしき声が聞こえるが、優斗は呑気にテレビを見ている。
最初のコメントを投稿しよう!