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4.
同窓会の日になった。
真理は一人で会場である焼き肉バイキングの店に向かった。
街を歩きながら真理は考える。
(何人くらい来るんだろ?誰が来るんだろ?)
中学の時のクラスメートを思い出していく。
思い出の中に、“あいつ”を見つけた。
高校に入ってから、全然見かけなかったわけじゃない。
けど、さして気にもしなかったし、関わりもしなかった。
“あいつ”が真理に気づくことも、関わってくることもなかった。
店に入ると、幹事の二人が真理を迎えてくれた。
真理は空いてる席に適当に座る。
次第に人が集まり、同窓会が始ろうとしていた。
各自コップを持ち幹事の二人を見るのにならい、真理も同じようにする。
真理は周りを見渡した。
これで全員。“あいつ”はいない。
「かんぱーい!!」
幹事の二人が合わせて言い、同窓会が始まった。
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