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「なにか、楽しそうね」
突然の声掛けに豪一は、驚き正面を見上げる。そこに立っていたのは、エリカだった。
「おわっ!!、何でここにいるんだ、少尉殿!!」
「ヒマなのよ……」
「ウソつけーっ!?、あの様子だと、現場はてんてこ舞いの筈だぞ!!」
「機体が立ち上がるまでは、私は必要ないのよ……」
「そんな、いらん子みたいな事、言うなよ」
「あら?、意外に優しいんだ」
「身も心もポンコツの女に、追い討ちを掛ける程、落ちぶれちゃいねぇよ」
「あっーっ、ポンコツって言ったわね」
「おぅ、ポンコツ女にゃあ、こんな場末の基地がお似合いだな」
「場末って……、あんたも、どっぷり浸かってるじゃない!!」
エリカは眉間にシワを寄せ豪一の肩を盛大に叩く。そんな2人に向かって、アメリカ側のビルから走ってくる女性の姿があった。
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