業火の中で……

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「なんだかんだ、言って結構、食ってるじゃねえか」 「いいのよ、お腹が空いているんだから!」 頬をピンク色に染めて、頬を少し膨らませ軽く箸を喰わえて、むくれるエリカに豪一は、可愛いヤツと少しドキッとするが、頭を振って、その思いを打ち消した。 そして、エリカは、豪一のゴツい体格と性格に似合わず、繊細な箸使いと鋭い観察眼にギャップを感じていた。 「ごちそうさま。見た目はイマイチだけど、食べれるわね」 箸を置いたエリカは言葉の割りに、綺麗にご飯とおかずを平らげ満足気にペットボトルのお茶を飲んで一息付く。 「お前さん、言葉と行動が正反対だぞ、どっちが本当だ……」 豪一は、女という生き物のこういう所が、イマイチ理解できない、口ではキライと言いながら行動には好き感一杯なのが見え見えだ。 豪一の中では女性は本当にけったいな異次元の生物であり理解できない点では、敵である"ギガント"とレベル的に変わりなかった。
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