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「閨の中の睦事で他人(ヒト)がどうにかなると思ったら大間違いよ」
エリカの一言に豪一は、己の不覚さを、思い知ったのだが、逆に相手が目的を知っているのなら、正面突破という、やり方もあるという事に気付いた。
「だったら、少尉殿、覚悟を決めてくれ、この5日間のウチにアンタを攻略する」
「攻略するって言われてもねぇ……、戦争する訳じゃないし……」
余りに真面目な顔つきで、エリカを攻め落とすと宣言した豪一の態度がおかしくて彼女は思わず吹き出す。
「責任感が強いのは、認めるけど、それだけは勘弁してくれない?」
「やると言ったら、俺は、やるからな!!」
「まぁ、私を納得させる位、楽しませてくれたら、考えてあげるわ」
「あくまでも、少尉殿が主体って訳かよ……」
「そうよ、でなきゃ、私のリスクが大き過ぎるでしょ!!」
楽しむ、楽しまないは、本人の主観次第だから、選択の主導権はエリカある。豪一はただ、彼女に結果を委ねるしか選択肢がなかった。
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