業火の中で……

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「ドブスレンコねぇ……、すげぇ美人なのに、けったいな名前だな」 「容姿に、名前は関係ないわよ!!、それと、ナターシャこいつは規格外よ!!」 豪一は、自分を指差し、規格外と答えたエリカと静かに頷くナターシャの反応に苦笑いしていた。 「エリカ、機体の調整をしたいから今から、行ける?」 ナターシャは小首を傾げ、顎先に人差し指を当てて、エリカに問いかける。 「イヤだと言っても、するんでしょ、あんたは!」 「わかっているじゃない!」 エリカは、仕方なく様子で答え、ナターシャは満足気に頷きニヤリと笑みをこぼした。 そんな二人の様子を傍らで見ていた豪一は、なかなかいい関係だなと心中で思いながらニヤニヤと笑っている。 「なぁに、その、イヤらしい笑いは……」 エリカの指摘に豪一は頭を掻きながら、バツが悪そうな態度を取るが、やがて開き直り、彼女達を倉庫から追い出しにかかった。
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