=勝沼= 世界の片隅で…

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その施設に着き、エリカがワインを選んでいる間に、豪一は実家に電話を入れていた。発信音がしばらく続き、電話口に出たのは、若い娘の声だった。 「おぅ、俺だ、夏美(なつみ)、しばらくだな、お袋は、いるか?」 「あっーっ、豪兄ーっ!!、久しぶり!、母さんなら寄り合いで居ないわよ!、それより、豪兄、彼女と一緒に帰ってくるんだって!?」 「ん!?、ちょっと待て!、夏美!!、誰から聞いた、その話しを!?」 「誰って、母さんに決まってるでしょ!?」 妹の夏美の声に豪一は、頭を抱える。同僚の女性を慰安で招待するからと、前もって伝えておいた事が仇になったようだ。
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