=勝沼= 世界の片隅で…

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「豪兄ーっ、という訳だから、覚悟して来て頂戴!」 「おぅ、お袋に余計なコトは喋べるなって、釘を刺しとけよ、夏美」 「まあ、無駄だと、思うけど、一応伝えておく」 「頼むぜ、かわいい我が妹よ、報酬は出来高制だからな!!」 そんな豪一の後ろにエリカがやってくる、どうやら買い物が終わり、代金の支払い済ませ、豪一に荷物を持ってもらいたい様でわざとらしい笑顔で近づいてくる。 「おっ、終わったようだな、どれくらい買ったんだ」 エリカから財布を返され、中を見た豪一の顔色が変わる。 「少尉殿!!、いくら使ったんだ!!」 「うむ、日本円で12万程だったと思うけど……」 「なんで、ほとんど使う!!、一応、3日分位の計算だぞ!?」 「えっ!?、私、財布ごと渡されたから……」 怒る、豪一にエリカは罰が悪そうに、しどろもどろになって答える。やがて、豪一は小さくため息を付き、エリカに買い物の荷物のありかを聞く。エリカのこういう部分が豪一には、可愛いく見える。仕事以外では、どこか一本ネジが抜けている。 「荷物はまだ店内だな?、一緒に取りにいくか」 ふと、まだスマホが受信中な事に気付き、あわてて、耳に当てると、妹の夏美の声が飛び込んでくる。 「豪兄ーっ!!、今の声、彼女さんだよね!!、紹介してよ!!」 「お前なぁーっ!!、違うと言ってるだろが!!」 「もうー、照れちゃって、かわいいんだから!!、豪兄」
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