業火の中で……

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別れ際に、豪一がエリカのお尻にタッチした事で、二人は再び大喧嘩に、ナターシャがエリカを強引に引き剥がして、倉庫の向かいにある新築の建物に入っていく。 今日、四度目の平手打ちに口の中を血まみれにして、二人を見送る豪一にナターシャは去り際、諭す様に言って立ち去る。 「昨日から学び、今日を生き、明日へ期待しよう、ってアインシュタインの言葉があるわ、気落ちしないでね」 豪一のいる、ボロ倉庫の向かいの新築の五階建てのビルがエリカ達の開発チームの拠点だ。 「期待されてんのは、分かるが、警備がやたらキツイのがなぁ……」 豪一の言葉通り、自衛隊の駐屯地であるのにも、関わらず、米軍が建物の周りを警備しているのは、自衛隊員の豪一にとっても気分的に面白くない光景だった。 「まあ、そのウチ、向こうから姿を表すだろうからな」
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