18人が本棚に入れています
本棚に追加
「彼女のオヤジさんの会社は、ジェネラル・ベビー・インダストリーと組んで、兵器開発プロジェクトを推進してましてね、その兵器ってのが、彼女の乗機ですよ」
豪一は、そこまで一気に言い切ると、麦茶で喉を潤した。呆気にとられている栄俊にエリカは頭を下げて詫びている。
「私も最初は馬鹿らしいと思ったんですけど……」
エリカも戸惑い気味に語るが、豪一は確信に満ちた表情でその場に居る者を納得させる言葉を吐いた。
「状況がどうのこうのじゃねぇ、誰がどうしてるかだ!!」
「で、豪兄達は、どうするの?」
夏美の至極シンプルな問い掛けに豪一とエリカは、お互いの顔を見合わせる。
「どうするか、か……、どっぷりと浸かって、みるか少尉殿!!」
「どっぷりって、私も含めてってコトよね……」
そんな2人を見て、夏美はあっけらかんと答える。
「いいんじゃない、2人が納得してたら、地獄でも愛があれば極楽っていうしね」
最初のコメントを投稿しよう!